厚生労働省は令和8年度、「賃上げ」支援助成金パッケージの各助成金を拡充する方針です。各助成金の拡充部分を確認します。
※生産性向上(設備・人への投資等)への支援
業務改善助成金
事業所内最低賃金を一定額引き上げ、生産性向上に資する設備投資等を行った場合に、その設備投資などにかかった費用の一部を助成
→賃金引上げ額を3コース制に再編等、地域別最低賃金改定日の前日までの一定の時期については、事業所内最低賃金と地域別最低賃金の差額を地域の実情に応じた特例措置を講じる。
働き方改革推進助成金
労働時間削減等に向けた環境整備のために外部専門家のコンサルティング、労働能率の増進に資する設備・機器の導入等を実施し、改善の成果を上げた場合に助成
→小規模の企業における賃上げ支援を強化するため、対象労働者の現行の賃金額を5%又は7%増加させた場合の加算額を拡充
人材開発支援助成金
職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練等を実施した場合等に訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等助成
→訓練終了後、労働者が訓練によって得た知識及び技能を活用し生産性向上を図ることのできる機器・設備等を購入した場合に助成(中小企業のみ対象)
人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース
雇用管理改善につながる制度等(賃金規程・人事評価制度や職場内の雇用環境の整備等)を導入し、離職率低下を実現した事業主に対して助成
→対象労働者の賃金を5%以上増加させた場合の加算に加え、雇用管理に困難を抱える事業所が対象労働者の賃金を3%以上増加させた場合の加算を新設
※非正規雇用労働者の処遇改善
キャリアアップ助成金(正社員化コース・賃金規程等改定コース)
①非正規雇用労働者を正社員転換し、従前よりも賃金を3%以上増加させた場合(正社員化コース)、
②非正規雇用労働者の基本給を定める賃金規程を3%以上増額改定し、その規程を適用した場合(賃金規程等改訂コース)に助成
→正社員化コースにつき、非正規雇用労働者にかかる情報開示を新たに行った場合の加算措置の創設
※より高い処遇への労働移動等への支援
早期再就職支援等助成金(雇入れ支援コース)
事業規模の縮小等により離職を余儀なくされた者を早期に雇い入れ、賃金を上昇させた事業主に助成
→雇入れ時の賃金を、雇入れ前の賃金と比較して5%以上上昇させた場合に助成
早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コ―ス)
賃金上昇を伴う中途採用者の雇用拡大を図る事業主に助成
→中途採用を拡大し、雇入れた中途採用者の賃金を、雇入れ前の賃金と比較して5%以上上昇させた場合に助成するほか、生産性の向上や会社全体の賃金の底上げに取り組む場合に加算措置を実施
産業雇用安定助成金(スキルアップ支援コース)
「在籍型出向」を活用して労働者のスキルアップを行う事業主に対し、出向中の賃金の一部を助成 →出向復帰後に陳儀んを5%以上上昇させた場合に助成